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西武プリンスが初任給最大33.3万円へ―「稼げるホテリエ」時代の幕開け

西武・プリンスホテルズワールドワイドは、2026年春入社の新卒初任給を最大33万3000円に引き上げると発表した。基本給の底上げに加え、最大5万円の資格手当を新設することで、業界最高水準の待遇を実現する。訪日外国人客が4000万人を突破し、深刻化する人手不足の中で、優秀な人材を確保しサービス品質を維持するための戦略的投資。宿泊業界全体に賃上げの波を波及させる先駆的な動きとして注目される。

~「日本経済新聞」より引用


みなさま こんにちは!福山ですᝰ✍︎

はやくも3月…木草弥生い茂る月に入りました。週末はぽかぽか陽気のなかにふわふわ花粉が飛び回り、症状が強くなった方も多かったかとおもいますが、体調には十分お気をつけください。

今回の記事は、この時期よく話題にあがる「給与」についてです。
宿屋塾としてもこのような業界が前進するお話しは、とてもうれしいとかんじます。


●オペレーターがこの記事から得られるヒント

  1. 「スキル=資産」という認識の浸透
    手当がつくということは、語学や専門知識が「個人の武器」として明確に評価されるということ。メンバー一人ひとりが「自分の市場価値を高めること」を、会社が応援している姿勢を伝えるチャンス。
  2. 採用競合は「隣のホテル」だけではない
    33万円という数字は、IT業界や金融業界とも戦える水準。これからは「ホテルの仕事が好き」という情熱だけでなく、「プロフェッショナルとして適正に稼げる仕事」として誇りを持って採用・育成に向き合う必要がある。
  3. 「稼ぐためのサービス」への意識変革
    高い給料を払うためには、ホテルがそれ以上に「稼ぐ」必要がある。高単価をいただくにふさわしい、付加価値の高いサービスとは何か?をチームで議論する良いきっかけになる。

●ホテル・旅館業界の給与に関するまとめ

区分首都圏・大手地方・中小
平均初任給25-28万円19-22万円
特徴外資や西武・星野などの引き上げが加速中最低賃金上昇に伴い20万の大台を目指す動き

※2025-26年度の傾向として、大手と地方の格差が開きつつあるが、地方でも「ニセコ」や「京都」など特定エリアは大手並みに高騰している

●「ホテル・旅館・サービス業」で引き上げ・高水準を維持している主な動き

  • 星野リゾート
    2025年から既に高水準(大卒26万円〜)を維持し、エリアや役割でさらなる上乗せを検討中。
  • 外資系(マリオット、ハイアット等)
    任給だけでなく、中途採用を含めた全体的なベースアップを継続。
  • オリックス・ホテルマネジメント
    2025年度から初任給を大幅改定(24万円〜26万円前後へ)しており、26年も継続。

「30万円」が大手・外資の新しいターゲットラインになりつつある


取り上げた西武プリンスは、前年の31万円からさらに2万円アップして33万円台へ。この数字は、もはや「ホテルは給料が安い」というイメージを過去のものにするインパクトがあるとかんじました。大手がこうして基準をぐっと引き上げてくれることは、業界全体の地位向上に不可欠です。
また、注目したいのは「資格手当」の存在です。ただ一律に上げるのではなく、スキルや専門性を評価する仕組みを導入することで、入社後も「学び続け、力をつけることが自分に還ってくる」というポジティブなメッセージをかんじて、ホテリエの未来は本当に明るいだろうとわくわくしました!

3月2回目の開催である、吉成さんが登壇する「フリーランスホテリエという働き方」では、ホテリエとしての第2のキャリアについてかんがえる場になるはずです。観光立国と謳う日本で、その最前線で働くホテリエや観光従事者が「自分の生活も豊かになる働き方を選べる」世の中になることを、常にかんがえながら支援していきたいと、あらためてかんじました。
自分とゲストのためにわくわくをつくっていきましょう+*

執筆者
福山 千尋 (ふくやま ちひろ)

コーディネーター