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【NY発】“眠り”と“回復”をハックする。高級ジム発「エクイノックス・ホテル」― ホテルの常識を覆す「パフォーマンス・ステイ」

ニューヨーク・ハドソンヤードに位置する「エクイノックス・ホテル」は、高級フィットネスクラブが運営するウェルネス特化型ホテルだ。単なる宿泊施設を超え、ゲストの身体能力を最大化する「ハイパフォーマンス・ステイ」を提案。客室は「スリープ・チャンバー(睡眠室)」と呼ばれ、温度・遮光・静寂が科学的に管理されている。さらに、点滴療法(IV Drip)やマイナス150度の冷凍療法(クライオセラピー)、プロテインやサプリを備えた独自のルームバーなど、究極のリカバリー体験を提供する。

~「Safari online」より引用


みなさま ごきげんよう!福山ですᝰ✍︎

結局は「自分がどう動くか」というのが、人生をたのしむ秘訣なのだろうなと痛感しています。
「風に吹かれる」「相手の靴を履く」先週の印象に残ったワードです。事務局という役回りなので、たくさんの言葉を聴くことができますが、感情労働である宿泊業・サービス業を極めた方々が認識している本質は変わらないのだとつくづくおもいます。
PHM Day3で登壇くださった福永さんが「コミュニケーションに正解はない」といいきったこと、とてもかんがえさせられました。

今回の記事は、特化の極みだからこその発見があったのでピックアップしました。
自分たちの仕事に誇りを持ち、お客さまに真剣であるからこそ「中途半端」なものにはならないのだとおもいました。


●オペレーターがこの記事から得られるヒント

  1. 「ニッチ」を極めて「最強」になる
    ウェルネスは広いけれど、ここは「アスリート級のリカバリー」に完全に振り切っている。すべてのゲストにはまる必要はないけれど、特定の悩み(不眠、疲労、健康管理)を持つ人に「ここしかない」とおもわせる力が、単価とブランドを支える。
  2. “ルームアメニティ、バー(冷蔵庫)”の中身を再設計する
    ビールやジュースだけでなく、プロテイン、ビタミン剤、スーパーフードを置く。これだけでホテルのメッセージは180度変わる。「ゲストの健康を応援する」という姿勢を、一番身近なアメニティで表現してみる。
  3. ホスピタリティに「科学」を添える
    「ゆっくり休んでください」という言葉を、「この照明と温度設定は、あなたの深い睡眠を〇〇%向上させます」というエビデンス(根拠)に変える。ゲストに安心と期待感を与える、新しいおもてなしの形。
Geminiサポート

・クライオセラピー(冷凍療法) ❄️
内容: 液体窒素などを使って、マイナス110度〜150度の極低温の小部屋に2〜3分間入る。
効果: 急激な冷却で血流を促進し、炎症を抑え、筋肉の回復を早める。さらに、ストレスホルモン(コルチゾール)を減らして「深い睡眠」に導く効果もある。

・ IVドリップ(点滴療法) 💉
内容: 医師や看護師が、ビタミン、マグネシウム、アミノ酸などを直接血管に注入する。
メリット: サプリ(経口摂取)よりも吸収率が圧倒的に高く、時差ぼけ解消や即効性の高い疲労回復に使われる。

・ スリープ・チャンバー 🛌
内容: 客室を「睡眠のための実験室」と捉える考え方。
仕組み: 部屋の温度は睡眠に最適と言われる19度(66°F)に自動設定。光を完全に遮断するブラックアウト・ブラインド。電磁波を遮断する壁紙まで使われることもある。

🛰️ ウェルネスの進化
これまでのウェルネス: 癒やす(マイナスをゼロにする)
これからのウェルネス: 鍛える・戻す(ゼロをプラスにする)
→「特化させる」ことで、宿泊業は「医療と生活の間のパートナー」になれる可能性も…!


「ルームアメニティ」は宿泊部門が想いや個性を届けられる、表現できる場所だと個人的にかんがえています。なのでルームアメニティにこだわりがあると、ストーリーを読み解きたくなります。
軽井沢で働いていたときは、地元パートナーさんに協力してもらったりシェフと試行錯誤したり、とにかくお部屋でもホテルの想いに触れてほしいという気持ちを込めていました。しかし、収益面をかんがえると真っ先に削られるのがルームアメニティなんですよね。「とりあえず最低限、入っていればいいや」で置かれているルームアメニティをみると、すこし悲しくなりますが致し方ないとおもいそっとしておきます。
なので、イクイノックスホテルがコーヒーではなく「プロテインやサプリ」を置くという徹底ぶりに、中途半端ではない“本気のウェルネス”をかんじました。日本のホテルでも、サウナブームの次のステップとしてこうした「科学的なリカバリー」という視点が入ってきたら、ただの趣味嗜好にとどまらず「人を救える場所」になるのではないかなとおもいました。

健康であることは何よりも大事なことなのですが、鍛える前に「睡眠」を整える必要があるというのが通説なので…がんばりたいとおもいます…+*

執筆者
福山 千尋 (ふくやま ちひろ)

コーディネーター