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JTB、アジア最大級DMC買収の「本音」― 「世界発、世界着」の裏にある、日本の観光大転換

JTBは、欧米豪の富裕層市場に強い顧客基盤を持つアジア大手のDMC「EXO Travel Group」の買収を発表した。日本を含むアジア10カ国以上に拠点を持ち、持続可能な観光(Bコープ認証)や独自のデジタル手配技術に強みを持つ同社を傘下に収める。これにより、従来の日本発着中心のビジネスから脱却し、欧米豪からアジア全体、そして日本への富裕層マルチデスティネーション(複数国周遊)需要を自社経済圏で一元管理する「世界No.1のDMC」を目指す。

~「株式会社JTB」より引用


みなさま ごきげんよう!福山ですᝰ✍︎

週末も盛り上がった日本列島。私たち?にも負けられない戦いがあり、しっかり白星を掴みました。開幕9連勝はさすがとしかいいようがありませんね。希望とわくわくをちゃんと味わえました!

今回の記事は、先週土よう日に開催されたPHMでも触れた内容と被っていたので、振り返りもかねてGeminiの力もかりながらまとめてみました。


●オペレーターがこの記事から得られるヒント

  1. 「マルチデスティネーション(複数国周遊)」の受け皿になる
    EXOが連れてくるゲストは、「タイ➔ベトナム➔日本」のようにアジアを横断して旅する超・旅慣れた富裕層。彼らは「ありきたりな観光地」には飽きている。自社が地方にあるなら、アジアの他の国にはない「その土地だけの本物の文化や日常(農泊や職人技)」を体験できるプランを用意して、DMCの提案リストに載せてもらう準備をする。
  2. 「Bコープ(サステナビリティ)」を運営の標準にする
    買収されたEXO Travelは、国際的なサステナビリティ認証「B Corp」を取得している。欧米豪の富裕層は、環境や地域社会に配慮していない宿には1円も払いたくないという基準を持っている。日々のゴミ削減や食材の地元調達など、現場の小さな「優しい取り組み」をしっかり言葉にして、世界基準のDMCに「選ばれる宿」になることが、将来の単価アップ(賃上げ原資)に直結する。
Geminiサポート

・そもそも日本にこの規模のDMCって存在するの?

結論から言うと、「日本国内だけ」で完結するこの規模(アジア10カ国展開など)のDMCは存在しない。JTBグループの「JTBグローバルマーケティング&トラベル(JTBGMT)」が日本最大のインバウンドDMCだけど、彼らは「日本に着いてからの手配」がメイン。今回のEXOのように、「欧米豪にセールス拠点を持ち、アジア全域のホテルや交通を網羅している独立系DMC」は、日本の古い旅行会社の仕組みからは生まれにくかった。

・なぜJTBは「日本のDMC」になろうとせず、海外のDMCを買った?
日本のDMOは、自治体からの補助金頼み。公平性を重んじるから「特定の宿やツアーだけを優遇して売る」ことができない。➔ 結果、DMC(民間企業)が地域で稼ぐ仕組みを作れない。

JTBの本音は、「日本の地域でDMOやDMCが機能するのを待っていたら、2030年の目標(15兆円)に間に合わない。だったら、最初から欧米豪の旅行会社と直結していて、アジア中でホテルの手配ができるEXOを買い取って、自社を『世界のDMC』にアップデートした方が速い」ということ。つまり、日本を変えるための「下準備」としての海外買収。

・観光立国として、宿泊業の社会的地位は変わっていく?

日本のこれまでの観光は「安くて、従業員の我慢(おもてなし)に頼る労働集約型」だった。だから国が「観光客数」を増やしても、宿泊業の取り分が増えず、賃金が上がらなかったんだ。でも、今回の計画にもあったように、国もようやく「働いてよし(付加価値額の向上)」を目標に掲げ始めた。
今回のM&AでJTBが狙っているのは、まさに「富裕層(高くても価値があればお金を払う層)」の獲得。
外資に搾取されるのではなく、JTBという「日本の企業」がその仕組みを握ることで、世界中から集めた高い旅行代金を、日本の地方の宿泊施設や仕入れ業者に「適正な価格(高単価)」として流し込めるチャンスが生まれたといえる。

・JTBのアジアDMC買収に関する解説動画
JTBによるEXO Travel買収の背景や、これからの観光ビジネスが「ハコ」から「地域体験の可視化」へどうシフトしていくのかを、東南アジアのインバウンド視点から分かりやすく語っている!


原先生の講義で「日本のDMOは稼ぐ構造が整っておらず、宿泊施設と連携できていない」と学びましたが、この記事を読んでさらに理解が深まりました。
JTBが「日本国内でDMCが育つのを待つ」のではなく「海外の完成されたDMCを買う」という決断をしたのは、日本の観光インフラの遅れに対する焦りでもあるのだとかんじました。
世界基準のDMC(EXO)がJTBグループに入ったということは、EXOが持つ「欧米豪の超・富裕層」が、JTBのルートを使って日本の地方や宿に流れてくる仕組みができたということ。
Geminiサポートの部分で共有した「マレーシア視点」でのこの買収話を視聴して、各国でも「期待値」があたったと同時に、日本でもしなければいけないことをアジアの同じような環境にある地域が「動き始める」という事実がどういうことか、しっかり考えなければいけないとおもいました。
外資にお金が逃げるのではなく、世界のお金を日本の現場に引っ張ってくるための大きなパイプができたのだと信じて、私たちのホスピタリティや体験価値を高めて発信していきたいですね!

本日はYMCA国際ホテル専門学校でのオムニバス講義です。Day10は「マーケティング」について説明しますが、何ごとにも「なぜなぜなんで」が必要なんだなと改めて。
むずかしいことはかんがえたくないですが、気になったことは大切に+*

執筆者
福山 千尋 (ふくやま ちひろ)

コーディネーター